退職後にどの様に投資を行うか
退職後の投資に関してはどなたも誰もが考えておかないといけない事です。
今流行りの米国株をやってみたいと思われる方も多々居られると思います。しかし、米国株には2割の分離課税に加えて1割の外国税がかかります。所得税控除のかたちである程度は取り返せますが、これは一定の年収がある場合に有効ですね。退職後の収入は現役時代に比較して減る方が一般的ですね。
配当に関しても為替で20万以上年間に儲かると課税されるので将来この米国株の配当を生活費としてアテにするのならば直ぐに円転して使ってしまおうか?但しドル円レートは安定しててあんまし心配ない?など余計な心配も出て来ますね。今回は、前回のブログで相談を受けた同一人物からの相談で150万円だけ投資したいが何を買えば良いか分からないとの相談でした。
スペック
2人暮らし
月収…年金が9.1万円 + 区分不動産の賃料収入7.8万円(現金購入総額1670万円、7.8万円は諸経費を引いた手残り)
自宅…持家 ローン無し
現金貯金…300万円
退職金…800万円
投資信託…997万円
「以前に年齢の事からリスクを取れない為に投資しない事を勧められたが、年金も手に入り、投資信託も解約するのである程度の現金がある。何かアクションを起こして投資したい。銀行の2年ものの定期貯金の利回りが低く不満である」
万人にお勧めの一般的な投資対象としては成長し続けている米国市場全体に投資するVTIやSP500指数に連動するVOOが良いでしょう。どこの証券会社でも購入出来て手数料も安く解約も容易です。
今回の相談者が75歳で配当が欲しい事、長期保有と言っても壮年期の方と違い何十年も保有するわけでは無い事を考えて直ぐに配当が入る商品を検討し私も保有している上場投資信託ETFを比較してみました。
一番上の野村グローバル・ハイインカム・ストックファンドは相談者が長年保有して来た商品で、ETFではありませんが比較対象として挙げています。勿論私は保有して居ません。VYMは比較的バランスの取れた商品です。HDVはリートの割合が多いです。SRETは海外中心のリートです。五年来のリターンではVYMが圧倒的に良いですね。VOOであればもっと良いです。ただ相談者さんは分配金が希望ですのでインカムゲインのある商品を望んで居ます。
- [ ] 野村グローバル・ハイインカム・ストックファンド
純資産 300億
購入時手数料 3.3%
信託報酬 1.21%
分配金利回り 2.08%
年初来リターン 6.66%
5年来リターン 6.85%
- [ ] VYM (バンガード・米国高配当株式ETF)
純資産 3.4兆 (net asset)
購入時手数料 0.495%
信託報酬 0.06% (実質負担 0.1896%)
分配金利回り 3.02%
年初来リターン 7.17%
5年来リターン 54%
- [ ] HDV (iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF - BlackRock)
純資産 6千億 (net asset)
購入時手数料 0.495%
信託報酬 0.08% (実質負担 0.4%)
分配金利回り 3.9%
リターン 6.55%
5年来リターン 7.7%
- [ ] SRET (グローバルXスーパーディビデンド・世界リートETF)
純資産 400億 (net asset)
購入時手数料 0.495%
信託報酬 実質負担 0.58%
分配金利回り 7.53%
年初来リターン 5.67%
5年リターン 1.44%
(2021.2時点 筆者の暗算による 正確には各ファンドの関連ページ参照のこと)
結果としてSRETとVYMを中心として2ヶ月前複数の上場投資信託を約120万円購入され、この記事を書いている現在3.5%程度の含み益となって居ます。先週金曜日の株価下落での含み益半減をうけた後の含み益でその前は6%以上ありました。
含み益は幻とは良く言ったもので、利益確定までは何も分かりませんが、配当は既に7000円となっています。
今後も暴落は避けられませんが、定期的な分配金は嬉しいですね。
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