良くなるカラダ

診察の場では患者さんに伝えにくい事をお話しします 専門家としてのつぶやきに加えて趣味の株式投資と大好きな不動産投資や節税策などについても積極的に発言します

臓器移植の未来への投資

 むかしから臓器移植に使用する臓器を良い状態で保存するには冷蔵する事が基本的なアプローチでした。このことは今も変わってはいません。しかし、冷やしさえすればずっと長時間にわたり保存出来る訳ではなく、一般的にドナーから臓器を摘出して、血流再開までに許される時間は心臓では4時間、肺で8時間、肝臓や小腸で12時間、膵臓や腎臓では24時間といわれています。特に心臓移植が短いですよね。普通はドナーの臓器を冷たい薬液で洗い血液を洗い流して氷の上にビニール袋に入れた臓器をクーラーボックスに入れて輸送します。


アメリカの医療技術の企業であるトランスメディックスTransMedicsGroupは、移植の際のドナーから提供される臓器の状態をより良くする技術に取り組んでいます。

 

トランスメディックス社は臓器ケアシステム(OCS)を開発しています。臓器を生きた機能状態に維持しながら輸送出来るのです。例えば、ハワイで摘出された心臓はアメリカ東海岸まで🇺🇸20時間かかって輸送され、途中で使い物にならなくなっていたのがこの装置が有れば移植可能となるのです。


OCS LIVERと呼ばれる肝臓に対する臓器温存装置がこの度、米国FDAの承認を受けたために、株価はSMA20を上回って推移しました。私は、この会社の事を知ったのは一年前です。何度かこの会社の株で痛い目に遭いましたが今回はFDA承認後に長期ポジションとするつもりで株を追加購入しました。トランスメディックスの営業利益率はマイナス89%、営業キャッシュフローはマイナス85%と赤字であり若い会社であるため投資段階にある事がわかりますね。私は通常は赤字の会社の株は買わないのですがこの分野で唯一の技術を持っている会社で参入障壁が高いいと考えました。


未来の医療技術への投資は夢が有りますね。



トランスメディックス社の臓器温存装置です。ものものしいですね、クーラーボックスと🧰雲泥の差です



かなりの心臓移植患者がこの装置の恩恵を受けます