良くなるカラダ

診察の場では患者さんに伝えにくい事をお話しします 専門家としてのつぶやきに加えて趣味の株式投資と大好きな不動産投資や節税策などについても積極的に発言します

下顎が外れた (顎関節脱臼)

母から連絡が有り、施設に短期入所して居る父の顎関節が外れたとの事。私の父は脳梗塞が原因で寝たきりに近い状態に有りますが母の希望で自宅を中心に施設と行ったり来たりを繰り返しています。


今日は下顎が外れたとの事で、母が対応してくれて脱臼を征服してくれました。



顎関節脱臼は下顎が前下方へずれて居ますので、整復者が座らせた患者正面に立ち下顎を両方の親指でしっかり握りながら下方へ押しあてながら後ろへゆっくりおすと整復出来ます。この用手整復はヒポクラテス法と呼ばれています。写真赤い部分が前にずれて居るので後ろへ戻す様なイメージですね。

放置して置くと治りにくくなりますので早めの整復が必要となります。施設の看護師からは「今すぐに連れて帰って病院へ行くように」と言われたらしいですが、土曜日の夜に口腔外科は空いて居ません。母はそれくらいして欲しいけどねぇとボヤいて居ました。昔は看護師さんが多くの事を現場解決してくれて居ましたが分業化と責任の所在を問われる時代となった為、対応したくても難しいのかも知れません。


母の介護疲れは1日側で観察しているだけで想像を絶する大変さですが、最も辛いのは夜中のオシモの世話の様です。私が受け持つ患者さんも似たような状態の方は多く居られて、8割は男性が病人、女性が介護者の側にある印象です。私は父を介護する母を見ていて苦労がわかることが多いため、診察でお会いする介護者には「大変ですよね、無理せず、可能な介護サービスを使って、御自身が参ってしまわない様に、いい加減にする様にしましょうね」と声かけをしています。