良くなるカラダ

診察の場では患者さんに伝えにくい事をお話しします 専門家としてのつぶやきに加えて趣味の株式投資と大好きな不動産投資や節税策などについても積極的に発言します

2022年の投資姿勢


今週の市場は、本当に株クラには大変な値動きでした。米国の3指数は全て大きく低下し、ナスダック総合指数に至ってはコロナショック以来の大きな下げで最高値から14%以上低下しています。私のQQQも被弾していますが友人のレバナスとナス3倍ブルはその3倍の下げで辛い様子です。





【米国2年もの国債金利は市場をみたFRBが決める】
アメリカ2年もの国債利回りが急上昇しています。2021年はじめから7月までは0.5%以下であったものが2022年1月には1%に肉薄しています。2年ものは金融政策の見通しに影響されます。マーケットが期待するFRBの利上げが何回あるのか市場が勘ぐるのです。3回なのか4回なにか?FOMCメンバーのメッセージを市場が消化した結果です。4回利上げがあれば0.25%✕4回で1%になります。



【バイデン政権の支持率低下】
2022年秋に中間選挙があります。ここで民主党が負ければバイデン大統領が政策を実行できなくなる恐れがあります。いま、インフレが急速に進行していて、高どまりの恐れがありFRBがハト派からタカ派に切り替えたのは政権への配慮もあるのかもしれません。
春頃にバイデン大統領が初来日を予定しているようです。岸田政権にすればその後の参院選挙対策であるのでしょう。利害関係の一致ですね。



【量的緩和から引き締めへ】
量的緩和はQuantitive easing(QE)とも呼ばれますね。中央銀行が市中の銀行から債券を買い取ってしまいます。市場にじゃぶじゃぶに資金が流入するので株価は上昇します。米国中央銀行は購入した債券に加えて、日本では見られない不動産担保証券=Mortgage Backed Securities(MBS)を所有します。MBSのメリットは市中銀行がローンを中央銀行に買い取ってもらえるので安心してローンを組んでくれる結果住宅市場が回りますね。今まではこれをしていたのです。中央銀行はQEによる買い取った債券とMBSによって自身のバランスシートが拡大したようなものですね。ただMBSは市中銀行の住宅ローンを証券化したものでこれってリーマンショックの引き金になったような記憶があり少し気がかりですね。


FRBはこれからQEをペースダウンすることは決まっています。テーパリングですね。新規に債券やMBS購入することを減らして行きついには中止します。この状況は我々株クラスターには安心です。また、少なくとも市場にお金を回してくれるからです。しかし、逆向きに量的緩和の縮小QTを行うと話は違って来ます。方法はシンプルに国債をFRBが売ってしまうことが考えられます。市場の現金がFRBに吸い取られますので株価へはマイナスに働きます。


【利上げで起こること】



2年債と10年債の利回りの上昇度合いにさがあります。2年ものはFRBが市場の空気をみて操作します。一方の長期金利は経済の長期見通しによって決まりますのでそれほど急には上がりにくいのです。結果、FRBの利上げの影響は10年ものより2年ものに出るわけです。現在の米国10年もの債券の金利は1.7-1.8%を行き来しています。年内に2%に到達する見込みがあります。もし2年ものの利回りが10年ものを逆に上回るような局面が=イールドカーブの逆転が起こると大きく株価が下がるでしょう。このときばかりは注意をしようと思います。ただ、過去の利上げでは一時的な株価調整があった後に結果として株価は上昇しています。すべて株を売却して市場から去るようなことがないようにしようと思います。